「求められる現場の進化」

コラム

現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。

早速ですが、皆さんはこの言葉をご存知でしょうか?

『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である』
そう、かの有名な「ダーウィンの進化論」の一説です。今日は、この言葉にちなんで、介護現場における「人手不足について考えてみようと思います。

私は、約20年間、社会福祉法人が運営する介護の現場で仕事をしてきました。この間、他職種の友人・知人からは折に触れ「角田偉いよなあ」「よく出来るよなあ」「俺には絶対出来ない」とのコメントを頂いてきました。自分の仕事に誇りをもっていましたし、自分が関わることで「高齢者の生活を笑顔に変える事が出来る!」という事にやりがいをもっていた私にとって、こうした評価に少なからず、違和感を感じていました。何故なら、介護の仕事というのは、世間一般には「大変でつらい仕事」「人がやりたくない仕事をやっている」という認識なのだなと受け止めたからです。
そして、今、国が大きく憂慮する我が国の深刻な社会問題となりつつ「介護人材の圧倒的な人材不足」の要因も、こうした介護の仕事に対するイメージの悪さが少なからず影響しているのではないかと私は考えています。
 
介護の仕事というのは、現在もそして、これからの社会にとって必要不可欠な仕事であり、何よりも尊い仕事であると私自身は、自信をもって言うことができます。実際、介護職というのは、独立行政法人の調査結果などでは、多くの職種のなかでも、知識や経験、資格や責任感、人の尊厳に至るまで、最も高いレベルの能力が求められる仕事のひとつと評価されています。
一方で、人を支援する意味で様々な能力、特に、人間性という意味においては、非常に高いスキルが必要とされる職種であるにもかかわらず、賃金やキャリアアップ等の処遇が見合わないのも事実です。つまり、介護の仕事そのもののイメージが悪いのではなく、介護職の労働環境が悪いが故に、市場において介護の仕事の評価が低い結果になっているのだと思います。

制度内事業である以上、国においての、正しい現場状況の把握、根拠に基づいた制度政策決定も大変重要だと思いますが、やはり私たち施設現場でのキャリアパスや労働環境をどうやって改善し努力していくか、最前線である現場の頑張りがこれからの介護業界のイメージアップ人材確保の根幹にあるのだと私は考えます。
5Gの導入やAIやテクノロジーの活用など、まだまだ現場レベルで出来ることはたくさんあるハズです。この1、2年で私たちの環境は劇的に大きく変化するでしょう。まさに「介護の世界(介護業界)の変わり時」と言えるでしょう。

誰も見たことがない、人類史上初の介護サービスを私たち現場の力で、夢と希望と自身をもって、創設していこうではありませんか!そう、ダーウィンの言葉を借りれば、「変化」していかなければ、介護職・介護業界は生き延びることは出来ないのだから…
 

また来週も、健康でお会いできる事を楽しみにしています!