介護と保育の社会的価値を守り抜け!!

コラム

現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
 
新型コロナウイルス、首都圏ではまだまだ収束のめどが立たず、非常事態宣言も延期が決まり、北海道などでは第2波が来ているとの情報もあり予断を許しません。

 
政府の「全国民を守る」という政策は、もちろん基本となる考えだとは思いますが、大風呂敷を広げた様な発言だけでは、せっかくの施策も全体をぼやけさせてしまいます。コロナウイルスとの闘いが、間違いなく長期戦となる以上、優先順位をハッキリと示し、見通しをもった施策を実施していく時期にきているのだと思います。
 
私としては、政府にはそろそろ支援の優先対象を絞って欲しいと思っています。
 
私は、福祉介護の業界で仕事をする人間ですから、当然、「介護を必要とする高齢者や障害者に対する支援の必要性」を政府にはしっかりと伝え、その実現の為にも、介護業界で仕事をする職員への支援を優先的に実施してもらえる様に、益々、声を大きく考えられる全てのチャネルを使い行っていく所存です。
 
政治は多面的ですが、優先順位は必要です。政府には、誰にでも聞こえ良い施策を口にするのではなく、施策対象とすべき優先順位をハッキリと示し、より具体的な施策を国民全体に示してもらいたいと思います。
私たち、介護福祉従事者は、自分たちが所属する法人や事業を通じて、介護難民を生み出さない為の体制準備に移っています。ですから、政府には、是非とも現場からの声に耳を傾けて頂き、介護福祉従事者に更なる光を当ててもらいたいと強く思います。

 
もう一つ、忘れてはならないのが、保育従事者の抱えている厳しい状況です。
 
現在、新型コロナウイルス対策で介護現場と同じように保育の現場から、保育士の負担増に関する声が多く寄せられています。
介護業界と同じく、保育業界も「命を守る」という責任の重い社会的価値のある仕事であるにも関わらず、処遇(低賃金)、人材不足で職員は疲弊しているという状況は、コロナ騒動の前から指摘されていました。
また仕事柄、子ども達との積極的なスキンシップを求められるにも関わらず、感染症対策では消毒液やマスクの備品も足りておらず、保育現場は国でいう「3つの密」の状況が発生している職場です。これは、法人や職員の努力で、どうにかなるというものではありません。不安や混乱が起きるのは当然だと思います。

介護と同様に、このような非常事態にどのような体制をとれるのか、どれだけ「保育の質を担保できるのか」国や自治体はサービス体制を見直す必要性を迫られていると思います。
この様な非常事態だからこそ、重要な社会資源の「保育の現場を守る」ことが必要だと思います。過酷な状況が続き、保育の場から多くの人が去ってからでは遅いのです。

 
今、教育の現場では、「9月入学」に向けた議論が本格的にはじまろうとしています。これまで、何度も浮上しては挫折をしてきた事案です。新型コロナウィルスによって混乱をしている今だからこそ、議論を進める絶好のチャンスと捉えられたのでしょう。
 
介護業界も保育業界も、抜本的に体制を見直すチャンスです。
 
この機を逃せば、今度、いつ足並みを揃えた議論の機会が巡ってくるか分かりません。現場が疲弊している今だからこそ、現場の業務を見直さざるを得ない今だからこそ、気付けるものがあります。
この新型コロナウイルスの影響で、世界は本当であれば10年間かけて構築していく社会システムを、わずか1年で整えていかなければならないと言われています。
生活様式や価値観、テクノロジーのパラダイムシフトが急速に起きるとも言われています。
 
私達は変わらなくてはなりません。今まで見過ごしていたものを再認識・直視しなくてはいけません。
 
こうゆう時だからこそ、私も、声を大きく、今まで以上に、介護、保育、福祉の現場の声を届けて参ります。
 
また来週も皆さんと元氣で健康にお会いできる事を心より楽しみにしています!