現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
既に、ご承知の通り、5月6日までと予定されていた政府の非常事態宣言は、予想された通りに5月一杯までの延長となりました。
今後は、日本も各地域ごとに制限や自粛が、順次解除されていくと思われますが、1918年に世界的に流行したスペイン風邪などでも、自粛解除後に起こった第二波に「最も多くの死者が出ている」という歴史上の事実があり、加えて、シンクタンクの経済問題研究所などでは、「この新型コロナウイルスの蔓延は2年間続き、第一波、第二波、一連の波となって襲ってくるだろう」予想されていますから、一定の収束を得たとしてもまったく油断は出来ません。
先週は、保育の現場についてコラムを書きましたが、今回は、障害者の方々とその家族の新型コロナウイルスの影響について書きたいと思います。
もともと、障害者の方は、障害特性故に、環境の変化にとても敏感であると言われています。
環境の変化に敏感と言えば、発達障害の方や精神障害の方を思い浮かべる人もいると思いますが、もちろん、彼等に限ったことではありません。身体障害者の方にとっても、慣れたリズムの生活が崩れてしまうことの影響は、決して小さくはありません。
一説によれば、既に、「障害者」皆様やそのご家族にも大きな影響があることが確認されているという報告もあります。
社会参加などを含め、今まで普通に出来たはずの外出が出来なくなること。障害者の活動範囲がコロナ禍の影響で制限・自粛されてしまう事は、ご本人の暮らし不活発や意欲の低下にも繋がります。
これまで慣れ親しんだ、もしくは、築き上げてきた生活習慣が変化することは、大きなストレスになる事は間違いありません。
もともとの基礎疾患があり、集団感染がいつ起きてもおかしくないというリスクは、高齢者介護施設と同様です。
また、施設運営という観点で言えば、今まで障害者の社会参加、収益の場所として大切な役割を果たしてきた作業所や居場所としての役割を果たしていたデイサービスなども、高齢者施設と同様に、来訪の禁止や自粛、対面販売の中止などで事業収益の面でも大きな打撃が生じているようです。
加えて、知的障害や発達障害等、独自の世界観を持っている障害者の方に、「コロナの対応に必要だから」という理由で、今まで以上の衛生管理や常時のマスク使用を理解してもらうことは容易ではなく、現場で仕事をしている支援員の努力は、いかばかりかと案じています。
★皆さん、是非!笑顔を絶やさずに!!
では、私たち介護福祉の従事者は、障害のある方をどう支えればいいのでしょうか。
当然、特性に合わせて「個別ケア」を組み立てることが大切になります。
同時に、ある意味においては、「共通項」を見つけ出すこともできます。この「共通項」は、認知症高齢者のケアと通じます。
それは、ストレスケアを含め、普段の生活リズムを可能な限り保つ事です。
例えば、過度に外出を控える事よりも、安全な場所や時間を決め、これまで同様に散歩や安全な外出をおこない、適度の気分転換を行うなどです。
「今まで出来た事がまったく出来なくなった」ではなく、少しでも日常生活リズムを保つ様に、出来る範囲で生活リズムに近づけていく事が必要だとされています。
高齢者にとっても、大切な活動範囲であったデイサービスの休業や自粛などは、ご本人の日常生活リズムを崩す大きな要因となっています。
感染症とフレイルの関係性を見ても、活動不活発により筋力や意欲の衰えは、免疫力の低下に繋がるとも言われています。
様々な分野に影響が生じている新型コロナウイルスですが、医療現場・介護福祉の分野は、正に、最前線です。
高齢者・障害者・児童の支援を支える介護福祉のサービス従事者は、今、医療従事者と同等以上の大きな責任と精神的負担を抱えながら戦っています。
しかし、各々の職員は、決して孤立した存在ではありません!万が一の場合でも、いや、この様な時だからこそ、高齢、障害、保育、各種団体や従事者同士で繋がり、情報や物資支援など連携していく事が必要だと思います。
一人で抱え込まずに、ワンチームで戦っていきましょう!
また来週も皆さんと元氣で健康にお会いできる事を心より楽しみにしています!
【追伸】
今回のアイキャッチ、私とツーショットで写っているのは、我が法人のデイサービス主任。
顔が大きく柔道黒帯、ついでに色も黒いけど、気は優しくて力持ち!
長年デイサービスを支えてくれている施設の大黒柱で、いつも私の無茶振りにも笑顔で応えてくれてます、感謝!