今、何を優先するべきか。

コラム

現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
 

政府は、新型コロナウイルス感染症流行により疲弊した国内の景気・経済・観光需要再起を目的に、東京発着を除くという条件のもと、予定通り7月22日から「GOTOキャンペーン」を開始するとしました。
しかし現在、東京で感染者が300人に迫る勢いで爆発的に増加し、全国的に再び感染者が増え始めた現在「なぜ今なのか」という疑問が、国民の大方の率直な意見ではないでしょうか。

コロナ過で疲弊した経済を立て直す為の対策は、もちろん早期に越したことはありませんが、各県や地方からもこれだけ異論が噴出しているなかで、無理に「GOTOキャンペーン」を実施しても効果は上がらないのではないと思います。
何より、こうした大掛かりな国内リスクを伴う経済政策を執行する時、政府が最初にしなければならないことは、東京都をはじめとした47都道府県知事との綿密な鬱合わせと調整ではなかったのではないでしょうか。
 
緊急事態宣言などを受け、これまで国民全体が徹底しておこなってきた自粛制限はなんだったのかと思いますし、22日に固執する理由も私には解りません。
 
万が一、「GOTOキャンペーン」でクラスターが発生した場合、一体責任は誰に生じるのでしょうか。全く名確認なっていません。
今更ではありますが、もう一度、医療、免疫学、危機管理、旅行学などの専門家を交え、実施時期を立て直してからスタートしても良いのではないかと強く思います。
 
経済活動の再開は、もちろん重要な課題です。恐らく、政府も様々な方向からの要望や意見で板挟みになっているのかもしれませんし、苦渋の選択なのかもしれませんが、いまだ医療や介護の現場ではコロナウイルスとの戦いが続いています。
経済活動をいつまでも停止する訳にはいかないということは、重々承知していても、決して国民の命を脅かしてまで始めるものではないと私は思います。

さて、前回のコラムで、災害について触れましたが、災害について過去の興味深いデータが有りましたので、皆さんにお伝えしたいと思います。

 
「大規模災害は平日よりも、土日・祝日、それも深夜から朝方にやってくる」という事です。
 
阪神・淡路大震災は、火曜日でしたが、朝5時46分
新潟県中越地震では、土曜日の午後5時56分
能登半島地震では、日曜日の午前9時41分
新潟県中越地震では、祝日の月曜日の午前10時13分
熊本地震では、本震は土曜日の深夜1時30分
広島土石流災害では、水曜でしたが、午前1時00分
北海道地震では、木曜でしたが、午前3時7分
台風15号、千葉市大停電では、日曜日の午後10時
2019年の台風19号も三連休の土日に直撃、続けて21号も土日に襲来しています。
 
そして、今月上旬7月4日、特別養護老人ホーム利用者が14名亡くなった、熊本県球麿村の大水害、決壊は土曜日の夜勤帯と、土日・祝日集中しているのがわかります。

自然災害なので法則性はないと思うのですが、現実としてここ昨今の大規模災害では10件中、7件がこれに当てはまっています。
このような風水害、雪害などに関しては、今まで事前に気象情報でおおよその進路や、強さ、日時などが「予測できる」とされてきましたが、この度の熊本県南部水害にしてもそうでないことがわかりました。
気象庁が予報した7月3日から4日、午後6時までの24時間の降水量を、実際はその倍の豪雨が襲来し、大規模な災害に至ったのです。

 
もちろん、予測可能な災害などありません、しかしその中でも生かされるデータがあれば、大規模災害襲来に向けて、新たな防災マニュアルを検討する必要もあるでしょう。
 
今後は「命を守る行動を」、日本はまずこれを最優先に「できること、できないこと」を皆で議論する必要がありそうです。

 
本日、アイキャッチ画像で使用した写真は、私が住んでいる宇都宮市で「昔天然痘が流行した時に、病人が黄色いフナを食べたところ治癒した」という伝説から、無病息災で取り上げられている「黄ぶな」です。
最近は、SNSで発信した妖怪アマビエと共に、新型コロナウイルスの厄除けとして「黄ブナ運動」として活躍をしています。
皆さんの健やかな健康と生活を祈って・・・
 
来週も、健康でお会いしましょう!
NO WELFARE,NO LIFE!!(福祉なしでは生きていけない!!)