現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
新年、明けまして、おめでとうございます!
年末年始そして三が日も現場で働かれている皆さん、本当にお疲れさまです。私ももちろん、仕事でした(汗)
さて、昨年は新型コロナウイルスに翻弄された一年でしたが、今年も感染の勢いは留まる気配がありません。
最も感染拡大が顕著な東京では1300人を越える感染者も確認され、国内の累計感染者数は42,008人と歯止めがかかりません。
同じく感染拡大が続いている札幌市などでは、既に1月下旬以降に到来するであろう第4波を想定して感染者数を分析、対策の準備に入ったとの発表がありました。
思えば、この新型コロナウイルスとの戦いは、2019年の暮れの中国、武漢がはじまりでしたが、未知のウイルスとの戦いに、全世界の人々が手探り状態だったように思います。
新型ウイルスに対して、不確かな情報も入り乱れて、政府の対応も厚労省の対応も後手後手にまわってしまったのは事実だと思います。
既に、コロナ過の生活も一年が過ぎ、国も国民も以前よりは、感染対策に免疫もついてきたと思います。今後は、ワクチン接種もはじまるでしょうが、新しいワクチンが打てるようになったとしても、新しい生活様式に馴染むのには、後1、2年は必要なのではないでしょうか。
コロナウイルスとの共存は、まだまだ続く事が予想されます。
コロナウイルスのワクチンについては、アメリカのファイザー、モデルナ、イギリスのアストラゼネカなどの臨床実験が急ピッチで進んでいます。
正に、本日(1月4日)、菅首相は会見で「新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を2月下旬までに開始する」と表明しました。
通常、新しいワクチンの開発は、5年以上の歳月をかけて臨床実験などを繰り返し、副作用などのリスクがないように、慎重に検証を繰り返していきますが、知っての通り、全世界の重傷者数や死亡者数のあまりの多さから異例のスピードで開発された経緯があります。
しかし、この様な経緯によって開発されたワクチンは、十分にその副作用には注視する必要がありますし、一部の専門家からは、「肺や呼吸器系の病気に関しては、ワクチンでは感染そのものを防ぐのは難しい」との意見も出されています。
日本においては、まずは高齢者が優先接種、その後に医療従事者、私たち介護施設の職員と発表されています。
一方で、ワクチンを接種するかどうかは、施設や個人の判断という事になるでしょう。
専門家の見解では、2021年中にワクチンを接種する国民が、半分を超えれば今の感染拡大を相当数抑える事が出来ると予測しています。
ただし、先に書いたようにしばらくはアフターコロナではなく、俗に言うウィズコロナの状況が続く事は間違いないと思います。
そして、基本的な感染症予防である、うがい、手洗い、消毒、そして密を避ける事やマスクの着用を今まで通りに心がける事が重要だと思いますし、感染症対策、予防に慣れてきた今、これまで以上に、デマなどに流されずに正しい情報で行動する事が問われていると思います。
また、私も日々感じている事ですが、介護現場でも思った以上に職員に対して感染症の精神的な負荷がかかっています。
こういった事が影響してか、施設で起きている虐待件数に関しては、昨年確認できているだけで、介護職による高齢者虐待件数は過去最多の644件を記録。虐待に関する相談や通報件数も増加傾向であり、そのうち虐待の発生要因である「職員のストレスや感情コントロールの問題」も、調査結果では26,4%となっています。
加えて、コロナ禍のなかにおける職員の離職が続き、施設の「人員不足や配置の問題」が、26,5%を占める状態となっています。
虐待については、厚生労働省として、運営基準の見直しや、発生や再発を防ぐ委員会の開催、研修の整備、担当者の選定を義務付ける方針を打ち出していますが、新型コロナウイルスに付随するこういった様々な諸課題と問題についても、私たち現場は取り組んでいかなければなりません。
いずれにせよ、新型コロナウイルスとの付き合いは、長期的なものになる事は間違いありません。
今年、私も全国老施協の理事として、現場の声を反映させた意見を出していきながら、皆様のもとへこのコラムを通じて情報提供をしていきたいと思います。
本年度もどうぞよろしくお願い致します。
WELFARE,NO LIFE!