現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
10月に入り、最近めっきり涼しくなってきました。皆さん、体調など崩されていないでしょうか?
このところの新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向の一途で、このコラムを書いている時点では東京都などでは9日連続で感染者は100人を下回ったと報道されています。
既に、国内のワクチン接種者に関しては11月には国民の8割に迫る勢いで、もちろん減少には様々な要因があるとは思いますが、やはりワクチンの効果が少しずつ表れてきているものだと期待しています。
一方で私たちに関わる、全国の介護施設のクラスター発生件数はどうでしょう。
厚生労働省は13日に、直近1週間のクラスター発生件数は全国で13件だと公表しました。
これまで介護施設でのクラスター件数の合計は2022件、全国の介護現場の感染症対策の頑張りとワクチン接種が浸透し、低水準で抑え込んでいると見ていいと思います。
しかし当然ですが、依然として新型コロナウイルスもには気が抜けません!
さて、当施設では10月に入り、職員との個人面談をスタートしました。
緊急事態宣言明けまで、当施設においても職員の事業所間の移動を制限していましたが、緊急事態宣言の解除を受けて、あらためて施設長である私とすべての職員約160名との面談を始める事としました。
シフトに合わせて15分から30分間、限られた時間ですので無駄にはしたくない。
特に話したいテーマをアンケート形式でチェックしてもらい私と面談をする形式です。
もちろん面談で話した内容については守秘義務に基づき、いま働いている事業所の人間関係から、業務改善についての要望など貴重な意見ももらえる機会でもあれば、もちろん苦情的なものも含めてすべて受け止めて話を聞いています。
個別でないとなかなか出てこない意見、上司に配慮して喉の奥まで出かかっていたけど言えなかった内容など、話し合いの内容は様々です。
個別面談でしか聞けない職員の人柄や責任や義務感をひしひしと感じます。
このコロナ禍のなかでどれだけ危機意識を抱いて感染症対策をしてくれているのか、新型コロナウイルスが施設職員の生活にどれだけ我慢、忍耐を強いているのか、本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。
介護に限らずだと思いますが、福祉施設で仕事に従事している職員には、「口には出さない」、「あまり目立たない」、意識の高い、能力の高い隠れた職員が必ず存在します。
そういった職員を発見できるのも個人面談の良いところです。
職員間からよく耳にする評価だとそこまで高くない職員であったとしても、さまざまな職員の意見を全方位から聞くことでひとりの職員の「人間性のつじつま」が合ってきます。
普段無口で仕事自体は手際よく出来ないような職員であったとしても、実際は介護、福祉に対しての考えた方や人間性はとても優れていて、決して耳から入って来る評判だけでは人間は評価できない、と改めて個別面談の最中に自分の反省を込めて思い知らされています。
個別面談では、もちろん愚痴や不満も交じります。
それらの話もすべて聞きたいと思い、スタートした今回の個別面談ですが、なかには「何も不安はありません。今の職場で頑張ります。やらせて下さい。」と言葉少なく言う職員もいます。
様々な意見があってしかるべき面談の場で、「誰しもがそうあるべきだ」、「そうか、そうか」とそれが正しい答えだとは思いません。
しかし、そういった短い言葉のなかにその職員の日常の仕事の悩みや我慢も、色んな想いが込められていると思うと施設長として本当に頭が下がる想いです。
介護や福祉の仕事というのは、日常の専門的な業務の根源に大切なものが存在し、それが原動力となってご利用者へのサービスと繋がります。
質の高いサービスを提供するうえで、資格も大切、知識も経験もどれもとても大事でしょう。
だけれども、最も大切なのは、どれだけ関わっている相手の立場に成り代わり、「自分以外のひとを思えるか」の人間性、センスだと思うのです。
それは日常的な挨拶であったり、礼儀であったり、言葉づかい、気遣いであったりだと思います。
ご利用者へのサービスは勿論仕事としてやらなければなりません。
しかしそれ以前に介護や福祉に関わる職員は、その施設で働く職員同士が認め、尊重し合い、お互いを高め合う存在であって欲しい。
そういった施設づくりを私はしていきたいと思っていますし、介護と福祉の従事者はそうあって欲しいと思っています。
今回の個人面談を参考に、自分自身も成長できるようしっかりとこれからの施設づくりに励みたいと思っています。
WELFARE,NO LIFE
★かくた充由は、福祉と介護の専門職を応援しています!⇒