準備しておくべきこと

コラム

現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
 
前回のコラムが休みとなってしまいまして申し訳ありません。
 
相次ぐ新型コロナウイルス陽性者の対応をしております。
もう既に今年は何回対応しているか覚えていないほどですが、特に昨年と比べてもスタッフの家庭内感染の連絡が本当に増えている状況です。
 
コロナ騒ぎがはじまった当初は、どんなに厳しくても2年あれば落ちつくだろうと楽観していましたが、今思えばまったくの見込み違いで、私の住む栃木県でも、感染者数は3千人を超える値となりました。
ラゲブリオなどの治療薬などが処方されるようになって、前と比べれば現場での対応は変わってはきていますが、まず医療機関での受け入れは期待できないというのが実情です。

全国の新型コロナウイルス感染者数を見ますと、高齢者施設では確実にクラスター発生件数を含めた感染者数は14日時点で8週連続の増加という事になりました。
感染者でも施設で預かることが当たり前になった今、あらためて気をつけなければならないのはスタンダードプリコーションの重要性でしょう。
 
施設内での感染のご利用者が例え1名であったとしても、スタッフのマスクやフェイスガード、ガウンテクニックなど感染リスクを減少させる予防策を間違えていたり、手順がバラバラであっては施設内でさらなる感染拡大に繋がってしまう可能性が高くなってしまいます。
専門の看護師や、感染症を経験しているスタッフは慣れているとは思いますが、そういったスタッフもいつ感染するか不在になるかわかりません。
 
感染症が起きていない時こそ、ガウンテクニックやルールを施設内スタッフで再認識、再確認しておくべき時だと思います。

スタッフが感染症を持ち込んでしまう原因として、抗原検査が陰性であるからといって咳や発熱、喉の傷みがある場合でも出勤してしまうケースがあります。

抗原検査は絶対ではありません。

抗原検査は、短時間の診断で新型コロナウイルスの新規感染を発見できる利便性の高いものですが、PCR検査とは異なり、検出にはより多くのウイルスが必要とされ、PCR検査に比べてその精度は劣ります。

現場への責任感、シフトに穴をあけてしまう、他のスタッフに迷惑をかけてしまう等という気持ちが働いて、安易に症状があるに関わらず出勤してしまうと結果的に大きなクラスターに発展してしまう場合もあります。

これは私が知る、他の事業所からも聞かれるケースです。
介護従事者の皆さんの責任感はとても大切なものですが「これくらいの症状、熱なら」と思わず「出勤しない勇気」が大切でしょう。

どのような施設でも絶対に完璧というのはありません。
その施設、事業所においても当然つくりも違いますのでゾーニングのやり方も違うでしょう。
 
既に2年は経過していますのでそれぞれの対策は出来ているとは思いますが、約2、3ヶ月ごとの波が襲ってくる新型コロナウイルス対策はその波が収まっている時こそ準備を怠らない事が大切でしょう。
 
人の記憶は曖昧です。
 
感染に対する意識も緊張感も例え介護従事者といえど継続して持ち続ける事も難しいでしょう。
そして、厚生労働省から様々な方向性や感染予防対策は示されてはいます。
それに準じて施設や事業所は対策を講じている訳ですが、今全国で起こっているクラスターなどの感染拡大を防ぐには、結局はそのスタッフ個人の感染予防、対策の「質」にかかっています。

コロナはもう生活のなかに当たり前にあるものと考え、コロナが落ち着いている2、3ヶ月にこそ、次の波への準備、基本的な手指消毒などを忘れずに準備をスタッフ個人個人でしておく事が、最終的に施設の利用者様を守る大切な行動に繋がるのだと思います。
これまでの数年で新型コロナウイルスの感染時期はおおそよデータなどで確認できます。
くるのがわかっているのであればしっかりとスタッフ個人でも準備をしておきましょう。
WELFARE,NO LIFE!
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