現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
厚生労働省の通知にて、令和5年3月13日以降のマスク着用の考え方の見直しについて指針が示されました。
内容によると3月13日以降のマスク着用については、国や行政が一律にルールを求めるのではなく、「マスク着用は個人の判断が基準となる」という事となるようです。
同じく厚生労働省で発表された介護施設で起きている新型コロナウイルスによる全国のクラスターの発生件数も8週連続で減少で、1週間の介護施設のクラスターが100件第となるのは、約4か月ぶりという事になりました。
一方で、減少傾向が続くクラスター件数ですが、引き続き、万が一感染した場合、重症化リスクが高い「医療・介護現場についてはマスク着用を推奨する」としています。
また、医療機関への受診、施設への面会や訪問時にはこれもマスク着用を推進としましたが、やはり春に向けて混雑する場所に行く重症化リスクの高い方についてもマスク着用が効果的としました。
振り返ってみても、この3年間で新型コロナウイルスの感染拡大が広まる時期というのは、一定の波があることが予想できており、初期の従来株からデルタ株、オミクロン株(BA1、BA2、BA5)などの変異株の出現に影響があるにしても、傾向的には次は4月頭くらいから5月にかけて感染の波が発生していて、やはりここには人の移動が多い時期に重なってクラスター件数が増加することが想像できます。
もちろんこのまま、感染率が高い変異株などの出現により、さらなる感染、影響がでる事も備えないといけないとは思いますが、「そろそろ落ち着いて欲しい」というのが現場での切な願いです。
この3年間で私たち介護従事者には、精神的にも肉体的にも、計り知れない影響がありました。
また施設運営の面についても、大きなマイナスの影響や特に在宅系のサービスについては大打撃、報道では全国のデイサービスセンターの約半数が赤字であるという事も伝えられました。
そして何より、地域の高齢者の皆様については明らかにフレイルの進行が進み、外出の機会や人との関わり、活動がなくなり、さまざまな機能の衰えがこのコロナ禍によって大きな影響がありました。
この落ち込んだ地域の高齢者の皆様の身体的・精神的・社会的な脆弱化をいかに取り戻すのか、これから私たち介護従事者の大きなテーマになると思います。
これらを取り戻すため、「健康長寿のため目指すべき3つの柱」があると言われています。
それは一般に「栄養」と「身体活動」と「社会参加」と言われていますが、このなかで特に気をつけなければならないのは、そのフレイルの入り口となる「社会とのつながり」を失う事です。
私も包括支援センターで活動をしていた経験がありますが、おおよそ高齢者にとってマイナスになっているケースの多くは、この独居などを含む、社会や地域とのつながりを失っている方が非常に多く、それに伴ってドミノ倒しのように上記の栄養、身体、心、などを失っていく傾向が多くあると感じています。
人間にとって幸福を感じるために一番良くないのは間違いなく「孤独」です。
この3年間でこの地域で深まってしまった高齢者の方のそれぞれの孤独をどう解消していくのか、それがまず私たち介護・福祉従事者の役割なのではないかと思っています。
先日、私は所属しているとある勉強会で、筑波大学名誉教授で国際政治学者の中村逸郎先生
の講演を聞き、直接に話をする機会を得ました。
中村先生も現在、ご自分の親御さんを介護施設に預けているとの事で、介護の仕事について「介護と福祉は正に人間の優しさの原点です」「毎回、施設の担当者と会うたびに涙が出る想いで感謝しかない」と仰っていました。
介護のサービスは、今リアルにサービスを受けていない人間にはなかなかこういった感情が理解しずらい、介護や福祉のサービスを体感したご家族などがもっと社会に発信すべきではないか、との話をしました。
これから高齢化はもちろんのこと、社会の適正化に大きな役割を担っている私たちの仕事ですが、社会全体に私たちを仕事や感動をいかに理解してもらえるか、社会と介護・福祉の間隔の違いをいかに近づけていけるか、そういった発信の大切さをあらためて感じた機会となりました。
WELFARE,NO LIFE!
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