現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
新型コロナウイルスについて、全国でも高齢者施設のクラスターは軒並み減少傾向、これは第8波の感染のピーク時と比べても11週連続となり、お花見などの行楽シーズンを前に一定の落ち着きをみせている状況です。
しかしそのような中ですが、私の施設では先週特養でクラスターが発生してしまい、対応に追われる事となってしまいました。
落ち着いてきていると言っても、まだ実際には報告で発表されている数字と、無自覚で感染している方も当然大勢いるわけで、まだ油断できないという事を職員一同あらためて思い知る事となってしまいました。
感染がピークであった頃との大きな違いは、保健所や医療機関との対応です。
一時期ピーク時の搬送先が見つからない、入院がほぼ不可能な状況とはかなり状況が違っていて、現在はご利用者さま3人中、2人が入院で対応が可能となりました。
全体的に落ち着きはみせていてもオミクロン株の感染力は以前として変わりがありません。
皆様もどうぞ気を付けて頂きたいと思います。
さて同じくコロナ関連となりますが、いよいよ5月8日に今の2類相当から、季節性インフルエンザと同じ5類に移行する方針が決定しています。
では5類になると私たちの介護や福祉分野にはどのような影響があるのでしょうか。
まず季節性インフルエンザと同じになるので入院患者の受け入れが、一般の医療機関でも可能になり、今、感染者や濃厚接触者に求められている待期期間もなくなる事となります。一方でおそらくこれから大きな議論になると思います。
現在、全額公費で負担されている入院や検査費用が自己負担になることが考えられます。
当然そうなると、今受けているコロナワクチンについても自己負担となると予想されます。
しかし政府としては、「5類にしたからすぐに自己負担では影響が大きい」として、検討の材料になりそうです。
この件について、私たちが注意しなければならないのは、万が一施設内で5類以降にクラスターや感染が発生した場合において、その矛先が施設側の感染対策不足から訴訟の問題になってくる事も十分感がられる事です。
施設内でお預かりしている利用者様が感染し、もし万が一最悪の結果などになってしまった場合は、施設側の医療日の自己負担を含めてご家族側から訴えが出てくる可能性はおおいに予想できます。
5類の移行のタイミングで、従来のご利用者様のご家族に説明と、新しいご利用者様に対して丁寧な説明が必要となるでしょう。
この点については高齢者施設入所の利用者様に関しては、2類相当の時と同様に、全額公費負担として引き続き、継続して国に支援してもらえるのが理想であると考えます。
5類移行のタイミングは、色々な意味で日本経済、私たちの介護・福祉従事者にとってもRestart(リスタート)となることは間違いないですが、今まで新型コロナウイルスでせき止められていたものが一気に動き出すタイミングとなります。
対応に追われるのは国だけでなく、全国の自治体も同様であり、それは各自治体による支援についても大きな差が表れてくると予想できます。
例えば、この物価高騰、電気量の値上げなどに関する補助に関してもそうですが、4月から県として各施設に30万円の補助金が出る場所もあれば、その施設のご利用者様の人数に対して2000円の補助金が出たりする県があるなど、自治体によってその支援内容はバラバラとなっています。
私たちの現場の声や各種団体の自治体への予算要求の要望のタイミングも非常に重要ですが、逆に最もしてはならないのは、私たちの現場が何も声をあげない事です。
万が一こういった政治への無関心や声をあげるなどの行動をおこなさない様な事があると、私たちへの大切な予算は他に回されてしまい、せっかく国が支援策を設けたとしても、住んでいる県や自治体で導入してもらえない限りは何の恩恵も受けられない事となってしまうのです。
もちろん私も所属している全国老人福祉施設協議会、県の協議会からも要望は出していけるよう働きかけはします。
現場で担い手である皆さんからも話す機会がありましたら、その施設の管理者や施設長などに率直に現場の声を届けてくれるのも大切な行動だと思います。
これらからの日本は人口減少社会のなかで、一人ひとりの価値が高まり、少数精鋭の働きが求められてくるものと思います。
それは現場での仕事だけではなく、意見をする機会を増やしてみる
こと。
普段、会議などでも言葉にしなかったことも、これからは勇気を出して積極的に「意見を出してみる」。
政治的な意味ばかりでなく、5類移行後にちょっとした個人個人のプラスアルファの行動がその施設にとっても社会にとっても大きな意味をもつのではないかと思っています。
WELFARE,NO LIFE!
★かくた充由は、福祉と介護の専門職を応援しています!⇒