AI、ロボットの導入について

コラム

現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
 
連日に渡り猛暑が続いています。皆さまもどうか睡眠、食事、水分接種に留意し夏バテや熱中症対策に留意ください。
 
さて、暑い夏が過ぎると来年の報酬改定の議論が本格化していきます。
議論のなかで特に注目したいのは「2023年 骨太の方針」のなかにも示された介護業界へのAIとロボットの活用と導入についてです。
 
近年、国の超高齢化社会は急速に進行して介護サービスの重要も拡大、それにともなって、介護業界も重要な社会問題を抱えています。
特に「介護職の人手不足」や「低賃金の改善」、「限られた人員のなかでいかに質の高いサービスを提供していく事」など、現場の労働環境の改善などが求められています。
そして、これらの課題を解決するための一策として、AIやロボット技術の導入が期待されているわけです。
しかし、これらの技術の導入には、施設において多大な費用が必要であり、そのための資金確保が新たな課題となっています。

この問題に対しては、施設だけの負担だけでなく政策的な支援が必要となってくるでしょう。
例えば、直接的な金融支援や低利の融資プログラムを通じて、介護施設が積極的に新たな技術を導入するための負担を軽減すること。
また、国や地方自治体がAIやロボット技術の研究開発を支援し、その結果として生じる技術進歩とコスト削減を促進する事などです。
 
さらに、公的機関と民間企業とがパートナーシップを奨励しプロジェクトを進める事などで、必要な資金を共有するなども重要な一手となるでしょう。

AIやロボットを導入するにあたっては、その施設の管理者が導入を促進し、介護職員の教育とトレーニングをおこなう事が不可欠であり、こういった取り組みにも政府や政策の支援は必要となると思います。そして、これら新たな技術をスムーズに導入するためには、規制緩和や法制度の整備も重要となります。政府が現場の実態を理解し、これたの課題に積極的に取り組む事で、介護業界が直面している人手不足や、ご利用者様に向けて、効率的でより良質なサービスを実現する事が可能となると思います。


AIとロボット技術の導入。これらは、これからの介護業界を革新していくためには必ず通らなくてはならない重要なステップです。
こうした政策の実現には、政府が「いかに現場に寄り添った議論ができるか」という事がとても重要になります。
 
また、政府だけでなく、地方自治体、業界全体が協力し合い、本気になってパートナーシップを組み「我が国はAIとロボット技術の導入に舵を切るんだ」という気概がなければ実現しないでしょう。

介護業界には、現在も多くの課題に直面しています。
介護の質を維持・向上させるために、研修や教育の機会が必要となりますが、実際のところ現場は人手不足であり、それら研修など十分に受ける時間も確保するのが困難であるケースも問題になっています。また、精神的な問題として、介護職の心身の負担、職員自身の疲労やストレスなど健康を害するなどその他にも様々な問題が山積しています。


AIやロボット技術は、こういった内容のものも、十分にサポートする事が可能になります。
研修や教育においても、今はオンライン研修なども充実してきており、それぞれの介護職員の都合により自由な研修機会を設けらる方法も選択できるようにもなりました。
そのほか、AIやロボット技術の導入により業務負担の軽減で介護職員のストレスを軽減するような多面的なアプローチをする事も可能となりました。
AIやロボット技術はすべてを解決してくれる魔法ではありませんが、その活用の在り方によって効率化、介護現場に革新をもたらす事ができるのは間違いありません。
 
しかし、介護において最も大切なことは、ご利用者の尊厳と自主性の尊重であります。
 
介護サービスは、その人がその人らしく生活を続けるためのサポートであり、介護職はその人の意思や選択を尊重して、可能な限りその実現を支える役割を果たします。
 
AIやロボット技術を活用するのは素晴らしい事ですが、決してそれらに頼り切りになってはいけません。個々のニーズに対応した個別ケアが実現するように介護職員一人ひとりが「真の人間力」を発揮しなくては意味がないのです。
 
「ひと」と「最新技術」が、それぞれの役割を十分に理解し、各々の能力を発揮して新しいパートナーシップを結べたとき、介護の革新が生まれるのだと私は思っています。

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