菅首相の総裁選不出馬について

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走る施設長、現場発信!かくた充由です。
 
自民党総裁の立候補者が名乗りをあげる中、今週17日告示、29日投開票でいよいよ盛り上がりを見せてきました。
本日現在、出馬表明をおこなっているのは、岸田文雄前政調会長・河野行政改革担当大臣・高市早苗前総務大臣でありますが、他に立候補を模索している方がいると報道されていますので、まだまだ目が離せません。

 
今日は、総裁選の動向や立候補者についてではなく、突然の総裁選不出馬の発表があった菅義偉首相について書きたいと思います。
 
私もこの不出馬発表には驚きを隠せなかった人間の一人です。
菅首相と言えば、私の参議院選挙出馬の際は、まだ官房長官をなさっていて、幾度か首相官邸など東京でお会いさせて頂いたことがあります。
私が直接お話して感じた印象は「決めたことは必ず貫き通す、非常に信念がある人物」だということです。
 
菅首相の世論評価は賛否ありますが、私個人としては、菅首相には心から「お疲れさまでした」と言いたいと思います。
 
一説にある通り、おおやけに向けての発信力や雄弁さも足りていなかった面があったのかもしれません。
しかし、これまで世界の誰もが経験したことのない、コロナ過という国難における采配は、例え誰が首相になったとしても万人に納得させる政策や対応は難しかったと思います。
国民のコロナ禍生活における不満や不安が、首相批判という一点に集中してしまったのも否めないでしょう。
 
私が最も気になるのは、何時もにも増して他の政党からも批判の嵐で、未知のウイルスが蔓延した国難に与党も野党も関係なく、コメントを聞くたびにこのような時だからこそコロナ禍での政権批判でなく、今こそ収束に向けて団結をするべきなのではないかと感じています。

 
また正直、最近のテレビ報道も疑問を感じることもたびたび見受けられます。
 
正しい情報のみを公平に伝えてくれれば良いのですが、その局の報道姿勢や、どうにも政権に対する揚げ足取りのような報道も数多くあると感じています。
このコロナ禍のなか、私たちの介護施設もそうですが、医療も経済も、全国民のマイナスの感情が時の偽政者、政権に集中してしまうのは理解できます。
 
あくまで敵はウイルスです。
先進国としてこれ以上、不満・不安をマスコミが必要以上に扇動し、日本の社会が悪口で盛り上がるような風潮になってはいけないと感じています。

 
敵意を向けるのは人や政治では無いのだと思います。
最終的には皆の行動が社会を動かしますし、それが社会を変える原動力になっていくと考えています。

 
今のままでは、今後誰が総理大臣になっても同じ状況になってしまうでしょう。

菅首相がコロナ禍でなかったら果たしてどのような采配が見られたのか、それも残念でなりません。
そして私たちは何よりも、菅首相は介護や福祉に関する取り組みに大きな理解を示して、数々の制度支援をしてくれたことを忘れてはならないと思います。
 
菅首相といえば、ワクチン確保や携帯料金の値下げ、不妊治療の保険適用、デジタル庁の創設などが、思い浮かぶと思いますが、今年4月に当初マイナス改定の公算が強かった介護業界の介護報酬改定プラスに多大な尽力をして頂きました。
 
財務省の厳しい財政出動が続くコロナ禍ので、このプラス改定を決定してくれたのは本当に有り難いことで、職員への給与はもとより、介護従事者への慰労金の支給や、かかり増し経費の確保など菅首相でなくては実現できなかったであろう政策は数知れません。
 
緊縮財政を掲げる財務省との折衝はさぞ厳しいものであったと推察しますが、介護従事者の唯一の代表である園田修光参議院議員との連携で、まさに「信念をもって」介護業界を応援してくれた大きな仕事だと思っています。

一方で、この在任期間中、菅首相は「感染症対策と経済対策の両立」を掲げていましたが、振り返ってみるとGDP(国内総生産)は他て続くコロナ株の襲来による感染爆発で、景気の回復の遅れは明確になっており、国内GDPが年内にコロナ・ショック前の経済水準に戻るかどうかは微妙な情勢となっています。
今後、いまだ収束に向かわないコロナ禍は続き、景気の回復も何か手だてを考えなければいけません。
 
これからの総裁選のなかで、候補者が様々な発信や一挙手一投足があると思いますが、しっかりと私たちはマスコミの報道に扇動されず、次期総裁候補者が「介護・福祉」の分野に対してどのようなコメントをするのか、経済対策だけでなく、人口減少社会に対してどうのようにアプローチするのか、超高齢社会のなかで社会保障をどのように守っていってくれるのか、感染症対策以外の政策をしっかりと総裁選のなかで見定める必要があると思います。
 
短期間ではありましたが、あらためて国のトップとして真剣に介護や福祉を支援してくれた菅首相にはあらためて「お疲れさまでした」と言いたいです。
WELFARE,NO LIFE
 
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