現場の声届けます!
走る施設長、現場発信!かくた充由です。
振り返れば今年も1年間、このコラムにお付き合い頂きまして有難うございました。
収まらない新型コロナウイルスの影響、ロシアとウクライナ紛争、度重なる物価高騰に防衛増税の示唆…振り返れば今年は、日本だけでなく世界的にもまさに激動の一年だったのではないでしょうか。
政治的な政策としては、いよいよ人口減少、少子超高齢化に向けて大きな舵をきった
印象がある年にもなりました。
私たちの業界においてもいよいよ来年は2024年の介護保険制度改正に向けて具体的な準備の年となるでしょうから、今まで以上に政府が発信する情報にはしっかりとアンテナをたてこちらも準備をしていきたいとところです。
話は変わりますが、昨日のクリスマスなどのイベントでは「本当にこの仕事をやっていて良かったな」という事を再確認できた年末でした。
この時期に毎年思うことでもあるんですが、イベントというのは本当にそのユニットだったり、事業所だったりのアイデアやご利用者への想いが形にして現れるものでもあります。
特にクリスマスイベントに関しては、私も毎年サンタの恰好をして事業所に参加させてもらっているのですが、その事業所ごとのイベントやご利用者の表情が見られて本当に楽しくも感動することが沢山あります。
ご利用者が喜ぶ顔を、この事業所の雰囲気を、この光景を、介護や福祉に関わっていない色んな方たちに体験して見てもらいたいと毎年思うものです。
これからは、介護や福祉は数値化、データ化され、便利になる一方で「本当の介護や福祉の価値というものを忘れないようにしないといけない」とつくづく思います。
いま、新型コロナウイルスの影響で、人と人との距離が離れがちな世の中ですが、心までは離れてはいけません。特に私たちの介護や福祉の仕事を利用者さまやご家族の気持ちに寄り添う仕事そのものです。
今回もうちの事業所スタッフは、時間のないなかでも利用者様へ向けての感謝の動画を作成したり、クリスマスにちなんだレクリエーションを考えたり、一人ひとり、ご利用者に向けて感謝の言葉を述べてくれました。
新型コロナウイルスの影響で感染対策にもかなりの配慮をしていたのも伺えます。
どうしたら限られた環境のなかで喜んでもらえるか、笑顔になってもらえるか、「サービスだから当たり前」といえば当たり前かもしれませんが、介護スタッフが意識してるサービスはきっと、さらにその先を行ってると私は思います。
それはご利用者への「幸せの追求」です。
もちろんこの意識はうちの施設だけでなく、全国の介護従事者が提供しているものでしょう。
本当に今年もうちの施設スタッフと全国の介護、福祉従事者の皆様には365日、その利用者さまの尊厳を守り、生活を守る仕事に心から敬意と感謝を申し上げます。
介護や福祉は、社会保障とひとくくりに捉えられ、とかく「お金がかかる」と捉えられがちですが、政府としてもこれから、ただそれだけの議論はしてほしくないと思います。
以前にもコラムで書きましたが、何事も「終わり方」が大切だと思います。
それは今の時期のような年の瀬も、仕事も、私たちの施設に暮らしているご利用者の皆さんの人生のフィナーレもそうだと思います。
最後をどう過ごすか、どう過ごしてもらうのか、それは私たち介護従事者にかかっていますし、ひとが考え、実践するものですから無限の可能性をもっています。
この心が原資となる介護現場の無限の可能性を生かすのは国の政策であり、私たち施設長の役割だと思います。
介護の価値を来年も皆さんに知ってもらうため、でき得る限り私も発信をしていきたいと思っています。
今年も本当に一年間有難うございました。
ほとんどの方が年末といえシフトやオンコールなどに従事していると思いますが、何卒健康に気を付けて穏やかな新年をお迎えください。
感謝致します。